IEC 60364 ケーブルサイズ選定ガイド
IEC 60364 に基づくケーブル選定とは、次の3つを同時に満たすことを意味します。すなわち、導体が設計電流を流せること、その保護が協調していること、そして電圧降下が許容範囲内に収まっていることです。本ガイドでは各ステップと、計算ツールの前提となる考え方を解説します。
許容電流(Iz)
IEC 60364-5-52 では、各断面積の許容電流 Iz が、工事(基準)方法・絶縁種類・充電導体の数ごとに表にまとめられています。本サイトでは、周囲温度 30 °C における基準工事方法 C(壁面のケーブルラックまたは電線管に単独で敷設したケーブル)を用います。原則は In ≤ Iz で、In は保護装置の定格です。
補正係数
表に記載された Iz は、周囲温度 30 °C・1回路の条件に適用されます。周囲温度が高い場合や複数のケーブルを束ねた場合は、この値が下がります。周囲温度係数(表 B.52.14)と集合配線係数(表 B.52.17)を掛け合わせ、補正後の Iz が設計電流を満たしていなければなりません。
電圧降下
IEC の設備では、設備の起点から測って、照明で ≤3 %、その他の回路で ≤5 % を目安とするのが一般的です。長い配線では、許容電流ではなく電圧降下が断面積を決めるのが通常です。電圧降下は配線長と電流に比例し、断面積に反比例します。
連続負荷
長時間運転する負荷(EV 充電、電気暖房)については、余裕を見て選定するのが望ましい実務です。本計算ツールでは、連続負荷のオプションを選ぶと 1.25 の係数を適用し、国際的な慣行に倣います。
銅とアルミ
アルミの導電率は銅の約 60 % であるため、同じ電流に対してアルミ導体は銅より概ね1〜2サイズ太くする必要があります。アルミは適切な端子処理を要し、より大きなフィーダーで使われることが多い材料です。
実際の敷設条件に合わせて調整
計算ツールを開き、ケーブル長・周囲温度・回路群数・絶縁種別を入力して条件に合わせて算出できます。